MH-plus project のぺーじ


MH の 日本語 READ-ME (暫定版) 〜 by MH-plus project


MH を初めて使おうとする方への、MH 自体についての簡単な説明です。 MH-JP のインストールに関しては、INSTALL.JP を参照して下さい。

尚、MH に関してですが、

などが参考になります。特に、MH をインストールしようとする際には、 予め FAQ には目を通しておくことをお勧めします。


MH とは?

mailer ユーザインターフェースで、"Mail Handler"の略です(元々 Rand 社の Message Handling System であったことから、"Message Handler"の略、という説も ありますが…)。パブリックドメインで、Unix 環境なら大概動きます。

MH の歴史

元々、MH は Rand 社の Bruce S. Borden 氏らにより開発されたソフトウェア でしたが、カリフォルニア大学アーヴィン校情報科学科(UCI)が、CSnet(Computer Science Network)加入直後にそのコピーを入手して更なる開発を行ないました。 これ以後、Rand 社は MH をパブリックドメインであると宣言し、UCI version の MH はすでに4つのメジャーリリースが行なわれました。しかし、基本的な MH 環境 の概念は RAND社の頃からほとんど変わっていません。


MH の基本構成概念

MH は「メール関連の機能を全て有した一つの巨大なプログラム」ではありません。 一つ一つがある目的を行なう、小さなコマンドプログラムの集合体です。 そのためか、少しとっつき難いかも知れませんが、UNIX の「コマンド&プログラム」 環境下では、こういうコマンドプログラムの集合体であるからこそ、ユーザがいつも 使うテキストエディタ、スペルチェッカー、プリンターコマンドなどと組み合わせて 使うことが出来ますし、Unix シェル (pipe, redirection, history, aliases 等々) ともうまく組み合わせて使うことが出来ます。勿論、MH はパブリックドメインで あるので、自由に改変・改良が出来ることも大きな利点です。 従って、MH はフリーで、強力で、かつ、自由度が高い、といえるでしょう。


UCI って?

University of California, Irvine(カリフォルニア大学アーヴィン校情報科学科) です。MH の改良に取り組んだのが、当時、UCI に所属していた Marshall Rose氏 (現: mrose@dbc.mtview.ca.us)と John Romie 氏(jromine@ics.uci.edu)らを中心と するグループでした。現在でも MH 関連の Mailing List (MH-users@ics.uci.edu, MH-workers@ics.uci.edu)や primary な ftp (ftp.ics.uci.edu)、Web ページ ( http://www.ics.uci.edu/%7Emh/)は UCI にあります。


MH の日本語化の歴史

一言では語り尽くせません:-)が、主な歴史を簡単に…。

mh-6.8-JP-README.1 を紐解くと、元は児島宏明氏(電総研)による MH-6.6用の パッチから始まるようです。これが上原哲太郎氏(京大(当時))により MH-6.7用と され、これを 1992年12月にリリースされた MH-6.8用にしたものが、高田敏弘氏 (NTT)らを中心とする mh-68-jp MLによりまとめられた訳です。これが mh-6.8-JP.1 (1992年12月)です。さらにこれを MIME 形式(当時はRFC-1341)における charset="ISO-2022-JP" のサポートや、mh-format, mhl の完全日本語対応などの 拡張を行ない、mh-68-jp ML から、mh-6.8-JP.2 がリリースされたのは、 1993年2月14日でした。(Minor Bug-fix などで、mh-6.8-JP.2c (1993年8月)に)

以後、MH 自身も 6.8.3 (1993年12月 official リリース。その後、ベータテスト 版として 6.8.4 が公開されたまま、動きが全くありません(^^;;))などへと VerUp され、また近年のネットワーク環境の劇的な変化に合わせるかの様に、 RFC の規格もこまごまと変更されたため、JP.2x とそれらの間のすき間を吸収すべく、 MH-plus project により、unofficial な bug fix パッチ集 +一部機能強化を 行なう…という、mh-6.8.3+-jp2c+ パッチがリリースされました(1995年5月。 以後、1997年10月の v1.03)。

そして、mh-68-jp ML による JP と MH-plus project による mh-plus とを統合し、 mh-6.8.4-JP-3.00 としてリリースしました。 ベースを mh-6.8.4 に上げ、 MH 本体自体の Bug fix 多数、現状の RFC に適合する様に改善、configure スクリプトの提供…などなど、かなり細かく手を加えております。 (詳細は doc-JP/CHANGES.JP などを参照して下さい:-))


本パッチは…

MH という素晴らしいメールハンドリングツールを改良し続けて下さっている、 オリジナルの MH プロジェクトの方々と、それを日本語化し、また、日本語環境 での機能拡張をおこなうのに、個々のパッチ作成者・ベータテストをして下さった 方…などなど、今日まで関わって下さった多くの方々に、多大なる敬意・感謝を 表し、さらに多くの OS でより簡単に make 出来て、もっと沢山の人々に便利に 使用して貰えるように…という意図を持って、作成されたパッチです。

本パッチを使用することによっての利点:-)は、

などなどです。

本パッチに関する不具合や動作確認、さらなる機種拡張等は
mh-plus あっとまーく material.chem.eng.himeji-tech.ac.jp まで御連絡下さい。

問題が生じた際は、

等も一緒に御報告頂ければ幸いです。 ※ 各サイト/各個人に依って、使用している MH コマンドプログラムが結構限られて いたりします。なのでなかなか、全てのプログラムを完全に debug する、ということ が難しかったりしますので、少しでも多くの情報をお願い致します (^^)。 また、一緒に問題解決に協力して下さる方も募集中です。:-)


DISCLAIMER

オリジナルの MH について (6.8.4 の READ-ME ファイルより引用)

Although the MH system was originally developed by the RAND Corporation, and is now in the public domain, the RAND Corporation assumes no responsibility for MH or this particular modification of MH.

In addition, the Regents of the University of California issue the following disclaimer in regard to the UCI version of MH:

"Although each program has been tested by its contributor, no warranty, express or implied, is made by the contributor or the University of California, as to the accuracy and functioning of the program and related program material, nor shall the fact of distribution constitute any such warranty, and no responsibility is assumed by the contributor or the University of California in connection herewith."

This version of MH is in the public domain, and as such, there are no real restrictions on its use. The MH source code and documentation have no licensing restrictions whatsoever. As a courtesy, the authors ask only that you provide appropriate credit to the RAND Corporation and the University of California for having developed the software.

("MH-GEN.8", John Romine, 1996/02/08)


MH-JP について

MH-JP は *無保証* です。プログラムが正しく動作する、ドキュメントが正確に 現状を反映しているといった点に関して、MH-plus プロジェクトはなんの保証も致し ません。:-) 各パッチ、ファイルの著作権は個々の製作者にあります。パッチ作成 者は、本パッチ使用によって発生した、いかなる不利益に対しても一切の責任を負い ません。:-)

配布は、このパッチに含まれるファイルを全て同時に配布する限り自由です。 パッチ自体の利用・複製・再配布に関して、なんら制限は行ないません。 但し、パッチ自体の変更を行なわれものを再配布する場合には、誰が・何を・ どう変更されたかの変更点を記載したドキュメントファイルを添付して頂けると あり難いです。 また、MH のオリジナルファイルやパッチ自身を入手できる方法が別途確保されて おり、その入手する方法と誰が・どのような環境で・どうやってバイナリ化したか などが明記されているドキュメントを同時に添付する場合に限り、実行ファイル のみの配布も許可します。 但し、mh-plus project 作成の configure スクリプトやドキュメント(doc-JP/ や日本語マニュアル)等に関して、書籍雑誌類への引用掲載等される場合は予め ご連絡頂ければ幸いです。

尚、本パッチから派生して発生した、様々な障害(例:熱狂的な MH freak に 成ってしまった等も含む(笑))、問題(例:MHが{使えるように|使い易く}なったので メールが増えても大丈夫と、あちこちの妖しいMLに入りまくって周囲に 「そのような目」で見られるようになってしまった等も含む(笑))等の責任も、 当方は一切負いませんので、その旨ご了承下さい :-)


MH のソースのディレクトリ構成

~MH/ 内容
conf/ mhconfig + makefile のテンプレート + man の素:-)
config/ version 制御用
dist/ 諸々の文書ファイルを印刷するために一時的に利用(?)
doc/ man 作成用
h/ include file
miscellany/ ごちゃまぜ(笑) ※既に古いものばかり。mh-plus では非サポート
mts/ Message Transport System mmdf や sendmail などへの interface プログラムのソース
papers/ MH 関連の論文(TeX他)集 ※中身は古いですが歴史的価値あり:-)
sbr/ SuBRoutines(?) MH 関連の様々なサブルーチン群
support/ BBoards, pop 関連のソース + mh-format のサンプルファイル
uip/ User {Interface|Interactive} Program(?) 実際の MH コマンドプログラムのソース群
zotnet/ ZOTnet とは UCI のネットワークの愛称です。 Internet とのやりとり:-)関連(…だと思います:-))
doc-JP/ JP パッチ解説などのドキュメントファイル群 JP パッチを当てると、用意されます :-)

おまけ

関連用語簡単解説集
RFC
Request for Comments
Internet 界での、プロトコル体系などに関してまとめられた ドキュメント(群)で、インターネットの『標準』です。 詳しくは、http://ds.interinc.net/rfc/ などを参照して下さい。
UA
User Agent
MUA (Mail User Agent) とも言います。 ユーザのために、メッセージを受け取り、表示し、送信するべく、 MTA とやりとりするソフトウェアのことです。MH も UA の一つです。
MTA
Message Transfer Agents
メール転送エージェント。 MH からは SendMail/MMDF-I/MMDF-II/zmailer/(stand-alone)が利用可能 です。但し、MH を利用するマシンの MTA に応じて、MHconfig で正しく 設定し、MH をコンパイルせねばなりません。
MTS
Message Transport System
一つ以上の MTA によってメールが運ばれていくのですが、 この「連なり」をまとめて総称し MTS と呼びます。 イメージ的に書くと「UA→MTA(→MTA→…→MTA)→UA」のこの 「MTA(→MTA→…→MTA)」の部分をまとめて MTS という感じでしょうか。
/* MH-plus project (mh-plus あっとまーく material.chem.eng.himeji-tech.ac.jp) */

→ Internet関連業績(笑)
→ MH-plus のぺーじ
→ MH のどうでもいいような趣味の講座


はやし はるひさ hayashi あっとまーく laic.u-hyogo.学術.日本
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このページの最終更新日: 1999年 2月28日 日ようび 晴れ