MH のどうでもいいような趣味の講座


「Mh中級者以上向け〜どうでもいい(笑)ような趣味の講座」


◎第1回:Mhのデフォルトファイル・その1

From: hayashi@atlas10.kuic.kyoto-u.ac.jp (Haruhisa Hayashi)
Subject: Mh-guide#01
Organization: Industrial Chemistry, Kyoto University, Kyoto, Japan.
Date: Fri, 21 Feb 1992 09:40:03 GMT

Mhをカスタマイズするには、どうすればよいのか。
それは、自分の ~ (Home Directory) の下にある、.mh_profile と いうファイルを、書き加える/書き換えればよい。

私の~/.mh_profileは

となっている。ひとつひとつ説明しよう。

Path: Mail
これは"~/Mail"の下に、メールに関するファイルを
全て置くことを設定しています。
Folder-protect: 711
これは、Mhのメールフォルダーのアクセス権を設定。
(「chmod 711」したのと同じです。)
Msg-Protect: 600
同様に、個々のメールについてのアクセス権の設定。
Draft-Folder: drafts
書きかけのメールが、~/Mail/drafts というディレクトリに収納さ れます。これを指定しないと、書きかけのメールは"~/Mail/draft" と"~/Mail/#draft"の2つのファイルにしかなりません。
Signature: Haruhisa -`Mint'- Hayashi
これを指定することで、メールの From 行が、
:> From: Haruhisa -`Mint'- Hayashi
てな具合になるんだわ。
## 注意)
## sendmail 8.x/cf-3.x では、From: 行中のコメント部分
## (この例なら「Haruhisa -`Mint'- Hayashi」)が、アドレスと
## 混同しないように、英数字以外の記号を用いると、
## 『"Haruhisa -`Mint'- Hayashi"』と "" で括ることがある。
ali: -alias .mh_aliases
send: -alias .mh_aliases
whom: -alias .mh_aliases
メールアドレスの alias ファイルの指定。 "~/Mail/.mh_aliases"というファイルを指定している。(アドレス 短縮機能以外は、使ったことがないけど。)
"aliasファイル"の書き方については、Mh の MailAliases ファイル (/usr/local/lib/mh等にある)を参照のこと。
inc: -form inc.form
各自のメールスプールである、/var/spool/mail/$USER からのメール の読み込みコマンド"inc"についての、作動時オプション設定である。 ("man inc" してみよう!)
-form inc.form とは、「inc」コマンド実行時の表示formatを、 ~/Mail/inc.form というファイルの設定のようにする、という指定。
あと"+audit ファイル名" と指定すると、~/Mail/そのファイルに、 inc したログが残る。しかし、段々と大きなファイルになるし、inc したログなどあまり後で参照することもないので、設定しないほう が無難だと思いますが。(現在、私はこの設定をやめてます。)
# inc については、どこぞのMhの入門書を参照のこと。
scan: -form scan.form
これも同様。 ~/Mail/scan.form に指定した format で表示する、という指定。
# この「Mhフォーマット」については、後述する予定。 ## ちなみに、このあたりのMHの各コマンドは、man で調べるか、 ## もしくは"scan -help"とかすると、コマンドラインオプション一覧や、 ## MHのコンフィグレーション時のオプションが表示されます。
Unseen-Sequence: unseen
これは各メールフォルダー毎に、そのフォルダーの色々な情報を残 している、.mh_sequences というファイルに、どんな情報を残すの か、の設定である。
では、ここで"~/Mail/inbox/.mh_sequences"を見てみよう。
なにも設定しなくとも、「現在のカーソル位置」情報は残される。
cur: 111
これは、フォルダーinboxでは、メール#111にカーソルが来ている、 ということを示している。
そこで、この「Unseen…」コマンドを設定すると、そのフォルダー にある「未読」のメールを
unseen: 308-311
というように、覚えておいてくれる偉いヤツである。 (たとえば、この.mh_sequences ファイルを「unseen」という文字列 で grep すると、未読のメールの存在・番号が判る。)
Alternate-Mailboxes: hayashi@ariel10.kuic.koto-u.ac.jp, .....
これは自分の他のアカウントからのメールを、「自分からのメール である」と認識させるコマンドです。 「,」でつなげてかけばOK。
# ここにそのアカウントを書いたからと言ってて、そのマシンのメール ボックスを読みに行くわけではない、ので注意。
## つまり、後述する「mymbox()」関数に使用されるだけである。
これらの他にも様々な設定が可能なので、「man」や、NutShellの 「Mh & xmh」本を参考にして下さいな。
## ちなみに「Mh & xmh」(蛸本)は日本語訳も出ましたけど、
## 大昔に原本で買いましたが……mh format の類はあまり載っていません。
## 本の大半が xmh (not 日本語版)の使い方マニュアルでした(;_;)。

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/* はやし☆はるひさ (hayashi@kuic.kyoto-u.ac.jp) 京大・分子・中西研 */
多少改定 10May1995 by はやし はるひさ hayashi あっとまーく laic.u-hyogo.ac.jp


◎第2回:Mhのデフォルトファイル・その2

From: hayashi@atlas10.kuic.kyoto-u.ac.jp (Haruhisa Hayashi)
Subject: Mh-guide#02
Organization: Industrial Chemistry, Kyoto University, Kyoto, Japan.
Date: Fri, 21 Feb 1992 09:53:34 GMT

うちのマシンでは、/usr/local/lib/mh にMhが使うファイルが置かれている。 そのうち、components, digestcomps, distcomps, forwcomps, replcomps は、送るメールの「ヘッダ」を定義するファイルである。 各々 comp, dist, forw, fowr -digest (fowr コマンドに digest オプションをつけたとき), repl コマンド用の定義ファイルである。 (コマンド自身は、man 参照のこと)

これを、カスタマイズしたければ、自分の.mh_profile で指定した Path (私の場合、~/Mail)に、これらのファイルをコピーし、いじればよい。

1. components ファイル

例えば、私の"~/Mail/components"ファイルは、

となっている。
「To: 」などと、":"のあとが空白になっているものは、コマンド 実行時に与えてやるか、聞いてくるので入力しなければならない。

この設定では、Mh-e で mh-smail すると、To, cc, Subject を順 に聞いてくる。(入力しなければ、空白のままになるが)

Reply-To: hayashi@ariel10.kuic.koto-u.ac.jp
は、出したメールに対してreply を出す際の Replyアドレスである。
Errors-To: hayashi@kuic.koto-u.ac.jp
は、この送ったメールがエラーを起こした時の戻りアドレスである。
## ちなみに:-)、sendmail.8.X では、Errors-To: ヘッダは
## 通常無視されます(参照: RFC-1123 & sendmail.8.X の l オプション)。
Fcc: Fcc
これは、送ったメールとおなじものを、自分の Fcc/ にもコピーし ておくというオプションである。
2. replcomps ファイル

これはややこしいので、mh-formatのセクションにて説明する。

3. のこりの comps ファイル

上記以外のコマンドを使ってないので、デフォルトのままである。

## ちなみに:-)、ホスト名抜きのアドレス等を、上記のように
## メールヘッダに無理矢理入れても、そのWSのsendmail.cf如何で、
## 補完されたり、ちゃんと書き直されたりする場合もあります。

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© Haruhisa Hayashi 1992,1995
改訂(文章の大幅書換+frame化)版 [21Mar1997]は こちら
by はやし はるひさ hayashi あっとまーく laic.u-hyogo.学術.日本