FreeBSD による PPP 接続方法

本稿では、FreeBSD と PPP に関する簡単な基礎知識と、 FreeBSD による姫路工大アクセスサーバ への PPP 接続に関する設定方法等について紹介する。
【2. PPP とは何か?】

PPP (Point-to-Point Protocol, 参照: RFC1661,1662) とは、 データリンク層とネットワーク層の接続・通信を扱う WAN (Wide Area Network, 広域網)用プロトコルで、 2点間接続のデータ通信に利用される。 SLIP (Serial Line IP, 参照: RFC1055)同様、 シリアル回線を利用しての IP (Internet Protocol, 参照: RFC791) 接続を可能とする。データパケットのヘッダ部分だけを圧縮したり、 専用線上で IP を利用するための上位プロトコルの識別機能を持つ。 また、リモートLAN (Local Area Network) にアクセスする場合のアクセスサーバが、 クライアントパソコンに自動的にIPアドレスを 割り当てる IPCP (Internet Protocol Control Protocol, 参照: RFC1332) 機能 などもある。

…などの利点があげられる。 通常``PPP''と言うと、 ユーザが自宅等から電話回線を利用しての 学校・会社・インターネットプロバイダとの接続方法の クライアント(の設定と使用方法)を指すことが多い。


《用語説明》
RFC
RFC=``Request for Comments''。 プロトコル体系などに関してまとめられたドキュメント群。 Internetの ``基準''。
データリンク層とネットワーク層
データ通信プロトコルの諸機能を定義する7つの層から成る OSI (Open System Interconnection)参照モデルで規定される。 ハードウェアに近い方から順に、物理層・データリンク層・ネットワーク層・ トランスポート層・セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層が ある。
SLIP
SLIPはほとんどのUNIXシステムで共通に利用可能。だが、 接続の動的制御方法が規定されていない・エラー訂正/データ圧縮が充分ではない …等の弱点がある。これらを解消し、Internetの標準として開発されたのが PPPである。

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by はやし はるひさ hayashi あっとまーく laic.u-hyogo.学術.日本