《用語説明・注釈》
【第1章】
- 姫路工大アクセスサーバ
- 利用条件等に関しては、センター広報同号の記事を参照
もしくはセンターまで問い合わせのこと。
- CSRG
- Computer Systems Research Group。既に解散してしまった。
- UNIX ``4.4BSD-Lite''
- UNIX: Uniplexed Information and Computing System,
BSD: Berkeley Software Distribution の略。
- 2.1.6.1R
- 1996年11月リリース。
末尾の ``R'' は Release の意味。
この他にテスト版である 2.2-BETA や 3.0-970124-SNAP がある (1997年1月末現在)。
- 国内の Japan FreeBSD User's Group
- 尚、本家は
http://www.FreeBSD.org/
。
ちなみに http = HyperText Transfer Protocol である。
- Walnut Creek の CD-ROM
- 雑誌等の付録 CD-ROM に収録されているものは、
ファイル等が完全に揃っていないこともあるので、避けた方が無難である。
- AT 互換機
- 元来は、1984年8月に発売された IBM 社の 80286 ベースパソコンである
PC/AT (Personal Computer / Advanced Technology)シリーズの互換機という意味。
決して Absolute Terror の略ではない:-p。
- 前提に
- NEC PC9801 シリーズ用として FreeBSD(98) も開発されている。
- ISA / EISA / VL-Bus / PCI-Bus
-
- ISA: Industry Standard Architecture
- EISA: Extended-ISA
- VL-Bus: Video Electronics Standards Association LocalBus
- PCI-Bus: Peripheral Component Interconnect-Bus
- 使用出来る
- 1つの HDD に FreeBSD と他の OS (例えば Windows95)を入れ、
立ち上げ時に起動選択する…ということも可能である。
- NetBSD・OpenBSD・Linux
- これらはマルチプラットホームで、amiga・sparc・mvme68k等、i386 以外でも
動く。この他、商用のものとしては、BSD/OS, PANIX, Solaris x86などがある。
- Linux
- 『りぬくす』と読む(のが一般的)。
1991年にフィンランドの Linus B.Torvalds 氏を中心として産まれた OS。
- カーネルをはじめとしてシステム全てと、
個々のアプリケーションを含んだ形
- port (=FreeBSDへのパッチ)
+ package (=既にコンパイル済みのバイナリ群) という形で用意されている。
- 大差はない
- FreeBSD と Linux のどちらがいいか?
…それはある種 ``宗教戦争'' の様なものである(苦笑)。
- サポートが期待出来る
- 最近の AT 互換機用のデバイスは、購入時に
Windows95 用のドライバソフトが添付されているのが一般的である。
- フリーの OS
- 無償。逆に言えば、``at your own risk'' でもある。
- 同じ『環境』を構築出来る
- X Window System の環境など。例えば、
X11R6 + mule + Wnn + TeX + xdvi での文章作成など。
【第2章】
- RFC
- RFC=``Request for Comments''。
プロトコル体系などに関してまとめられたドキュメント群。
Internetの ``基準''。
- データリンク層とネットワーク層
- データ通信プロトコルの諸機能を定義する7つの層から成る
OSI (Open System Interconnection)参照モデルで規定される。
ハードウェアに近い方から順に、物理層・データリンク層・ネットワーク層・
トランスポート層・セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層が
ある。
- SLIP
- SLIPはほとんどのUNIXシステムで共通に利用可能。だが、
接続の動的制御方法が規定されていない・エラー訂正/データ圧縮が充分ではない
…等の弱点がある。これらを解消し、Internetの標準として開発されたのが
PPPである。
【第3章】
- モデム
- modem: MOdulator / DEModulator
- DCE (データ回線終端装置) 速度
- DCE速度: モデム⇔モデム間の (電話回線での) 速度。
- DTE速度: モデム⇔コンピュータ間の速度。
- レスポンス
- 14400bps ではレスポンスが遅く、28800bps で
どうにか使用に耐えられる程度。
但し本稿執筆現在 (1997年1月末)、
姫路工大アクセスサーバ側で使用しているモデムは 28800bps である。
- iij-ppp
- IIJ (Internet Initiative Japan Inc.)の大野俊治氏を中心として
開発された PPP パッケージ。現時点ではバージョン0.94。
RFC1331,1332 準拠 (PPPの旧RFC)・LQRプロトコル (RFC1333) 実装・
PAP / CHAP 機能 (RFC1334)サポート
・Predictor Type1 及び CCP によるパケットデータ圧縮機能サポート。
但し、拡張LCP (RFC1570) には未対応。
- トンネルデバイスの /dev/tun
- 通常の設定では、カーネルを再構築しなくともこのデバイスは用意されている。
昔のバージョンでは仮想デバイス /dev/ppp を使用していたので、
カーネルの再構築が必要であった。
- PAPを使用
- 現在、姫路工大アクセスサーバ側での接続相手の認証方法としては、
接続後、認証が認識されるか connection が切断される迄、
ユーザ名とパスワードが繰り返し送られる…という PAP を使用している。
- ttyを複数使用出来る環境
- X Window Systemがベストである。
- MyHost
- ``MyHost''はそのマシンのホスト名が入る。
- Internetに継った
- 但し、現在の姫路工大アクセスサーバの
PPPの設定では、直接学外へパケットを飛ばすことは出来ない様になっている。
【第4章】
- セキュリティ面で不安
- UNIX や Internet のセキュリティ面での問題と対策については、
Simson Garfinkel & Gene Spafford ``Practical UNIX and Internet Security
(2ndEd)'' (O'Reilly&Associates, Inc., Apr.1996.
初版``Practical UNIX Security''はASCIIから訳書あり)が詳しい。
ネットワーク管理者必読の書である。
- ICMP
- Internet Control Message Protocol, 参照: RFC972。
- UDP
- User Datagram Protocol。トランスポート層のプロトコル。
TCPと異なりend-to-endの信頼性のチェックがない。
- TCP
- Transmission Control Protocol。トランスポート層のプロトコル。
データが正確に適切な順序で配送されたかを PAR (Positive Acknowledgment
with Retransmission: 再送式肯定確認応答) で検証する。
- PORT
- port番号については、RFC1060を参照のこと。
- 113
- authdのポート番号。
これがないとユーザ認証にauthdによる確認を行なうftpサーバ等への
アクセス時に時間がかかる為。
- 学内ネットワークとの通信を許可する
- 現在、姫路工大のアクセスサーバ側で、
直接には姫路工大内 (150.12.*.*) との通信しか出来ないように設定されているので、
この設定をしなくとも制限されている。
- c023 (=PAP)
- 参照: RFC1340,1661。ちなみにc021 =LCP、c025 =LQR、c223 =CHAPを表す。
- ログ出力
- 但し、hdlc や async などのローレベルなログ出力は、
ログファイルが大きくなるので注意すること。
- ネットワークインターフェースの状態をチ
ェックするコマンド
- これらのコマンドの詳細はmanコマンドで参照のこと。
ping(8), traceroute(8),
netstat(1), ifconfig(8).
- パリティ
- データ送受信時のエラー検出に用いられるパリティチェック (奇偶検査) のこと。
- BIND
- Berkeley Internet Name Domain。
DNSの仕様を実装したものの中で最も広く使用されているソフトウェア。
- 専門書
- Paul Albitz & Cricket Liu ``DNS and BIND'' (O'Reilly&Associates, Inc.,
Oct.1992. ASCIIから訳書あり) 等が詳しい。
- Netscape
- 一般に『ネットスケープ』と呼ばれているが、附属のREADME.txtに
「And remember, it's spelled N-e-t-s-c-a-p-e,
but it's pronounced "Mozilla."」と書かれている通りに、
正しくは ``Mozilla''(モジラ) と発音すべきである:-)
- 出来るだけ近く
- ネットワーク的に、である。
そのマシンまでのホップ数 (メトリック。経路となるゲートウェイ数) は、
traceroute コマンドで調べることが出来る。
詳しくはシステムの管理者に相談されたい。
- DNS サーバのIPアドレス
- 学内では、castor.himeji-tech.ac.jp [150.12.32.100] や
honkan.cnth.himeji-tech.ac.jp [150.12.128.2] など。姫路工大アク
セスサーバのPPP接続利用時にはこれらを指定する。
他のプロバイダなどへのPPP接続の際にも、それぞれ指定の DNS サーバが
用意されている筈である。
- DNSを参照
- これらはプログラム中のgethostbyname()関数やgethostbyaddr()関数などを
通じて参照される。このDNSへ問い合わせるシステムを含めて
``resolver''(レゾルバ) と呼ぶ。
- sendmail自体の設定が複雑
- 接続したことをトリガとしてメールをやりとりするシステムを構築・
接続するまでメールを貯めておく設定が必要 等々。
- 簡単に説明
- POPについての詳細は、RFCもしくは
山口 英「UNIX Communication Notes 80 POP前編」「同 81 POP後編」
(UNIX Magazine, ASCII, 1995年2月号,3月号) 等を参照のこと。
- ポート 109/udp を使用
- ちなみにsendmailによる通常のメール送信は、
ポート25/tcpを利用してSMTP (Simple Mail Transfer Protocol) により
行なわれる。詳しい解説や設定方法については、RFC821,822,1123 等や
Bryan Costales, Eric Allman & Neil Rickert ``sendmail''
(O'Reilly&Associates, Inc., Nov.1993.
トムソン・パブリッシング・ジャパンから訳書あり) 参照のこと。
- MH
- Mail (または Message) Handler。
元はRAND社の製品であったが、現在はパブリックドメインソフトウェアである。
現在、
カリフォルニアアーバイン大の Marshall T.Rose氏を中心として開発され続けている。
この日本語化などに関しては、
筆者のWWWを参照されたい。
- 解説書
- NTPだけの専門書は少ない。雑誌への解説文書としては、
山口 英「UNIX Communication Notes 44 NTP」
(UNIX Magazine, ASCII, 1992年2月号)等が詳しい。
- 協定世界時UTC
- 時刻系に関しては、長沢 工「天体の位置計算(増補版)」 (地人書館, 1985)が
詳しい。
- NTPサーバ
- 木構造の更に上位のNTPサーバを参照する。
最上位がUTCに同期したstratum 1のサーバである。
- 150.12.xxx.xxxは参照するNTPサーバ
- 学内には castor.himeji-tech.ac.jp [150.12.32.100] などがある。
- これをPPP接続時に実行
- 同じポートを使用するので、ntpデーモンが起動時には実行できない。
また時計修正にはrootの権限が必要である。
- 時刻を正しく合わせることが可能
- もちろん、真に正確に同期させるためには、
ntpdateコマンドを何度も継続的に行なうか、
ntpクライアントの設定にする必要があるが、
ntpdateコマンド1回で合わせるだけでも取り敢えずは充分である。
- ファイアウォール
- 「防火壁」。セキュリティ向上のために
組織の入口でパケットをフィルタリングするシステム。
解説・構築方法などについては
D.Brent Chapman & Elizabeth D.Zwicky ``Building Internet FIREWALLS''
(O'Reilly&Associates, Inc., Sep.1995.
オライリージャパンから訳書あり)が詳しい。
【第5章】
- ノート型パソコン
- 当初の``ラップトップ''(膝上) パソコンは、
重過ぎて実際に膝には載せられる様な代物ではなかった (苦笑) が、
今日、重さ・処理速度の面からも、
ようやく実用に耐えうるレベルに達しつつあると言える。
- 「出先でも日常と同じ UNIX 環境で仕事」
- 例えば東京での学会発表の際、道中の新幹線の車中で
納得のいかなかったデータに関して、ノートパソコン (FreeBSD) で
C program + gcc に
より再計算し、perl でデータ整理し、gnuplot を用いてデータ表示して再考察し、
更に夜、宿の ISDN 公衆電話から PPP 接続で学校に残してきた
データファイルを ftp で取り寄せて合わせて解析し直し、
ノートパソコンに入れてきたポスター発表用原稿 TEX ファイルを
X11R6 + ctwm + mule + Wnn +jLATEX + xdvi + jdvi2kps で
プレビューしながら一部修正し、夜の間に発表会場近くの知人に
修正したファイルを電子メールで送り、翌朝そこの PS プリンタで出力して
貰らったものを取りに行って発表に使用する…ということも
充分可能となる (実話(汗))。
- APM (Advanced Power Management) BIOS ドライバ
- PCアーキテクチャでの電源管理を行なうための BIOS インターフェース。
suspend & resume の制御などを行なう。
- PCMCIAカード
- アメリカのICカード推進団体PCMCIA (Personal Computer Memory Card
International Association) とJEIDA (日本電子工業振興協会) が協同で
制定した、パソコンなどの情報端末用カード型周辺装置のこと。
85.6mm×54mm の名刺大サイズである。現在の PCMCIA リリース2.0 / JEIDA Ver4.1
では、カードの厚さに応じて TYPE I (3.3mm) / II (5.0mm) / III (10.5mm) の
3 種類ある。メモリカード=I, インターフェースカード =II,
ハードディスクカード=III が多い。
- PAO
- APM BIOSドライバの開発者である慶応大学の細川達己氏を
中心として、APMとAndrew McRae氏開発のPC カードドライバを基にして
作成されている
(参照: http://www.ms.ct.keio.ac.jp/person/hosokawa/PAO/)。
ちなみにWalnut Creek の FreeBSD の CD-ROM ジャケットに描かれた
可愛らしい``デーモン''の絵も氏の手によるものである。
- 導入
- Linux には``pcmcia-cs''、
BSD/OS には``Wildboar''という同種のパッケージがある。
- RS-232C
- EIA/TIA (Electronic Industries Association / Telecommunications Industry
Association) Recommended Standard 232 の改訂(A,B,C…) の意味。
ちなみに現在は EIA/TIA-232-E が最新規格。
- PCMCIAカードモデム
- PCMCIA カードでは電源はパソコン本体から供給される。
また、そのモデルが FreeBSD (+PAO) で使用出来るかどうかは、
PAO パッケージ中の SUPPORTED.CARD ファイル等で予め確認しておくこと。
- 専用のコネクタ
- モデムの``しっぽ''と呼ばれる。これを忘れてくると当然のことながら
使用出来ない。
- モジュラーケーブル
- 携帯には、
秋葉原や日本橋の電器屋街で売られている巻き取り式ケーブルが便利。
サンワサプライの``RJ-11ケーブル''など。
通称(?) ``まきとり君'' (写真5)。
巻き取るとPCMCIAカードと同じサイズに。
- グレーの ISDN (Integrated Services Digital Network)
公衆電話
- ちなみに緑の ISDN 公衆電話もある:-)。
ISDN 公衆電話のアナログ端子口にモジュラーケーブルを差し込む。
なお実際の使用時には、電話BOX内等にノートパソコンを置く、
適当な台がなくて苦労することが多い(汗)。
- 可能である
- これに加え(今となっては珍しい:-))音響カプラがあれば、
普通の電話の受話器からでも可能ではあるが。
また ISDN カード使用であれば、もちろん ISDN 公衆電話の
デジタル端子口経由で接続する。
尚、実際に街角の ISDN 公衆電話から繋ぐ際は、
占有時間が長くなりがちなので出来るだけ手早く済ませるように心がけたい。
- 使用する
- 前者ではモデム側 (通信プログラム側) からのダイヤリングが出来るが、
後者は現在殆んどの機種では出来ないので、接続時に
電話側でダイヤルしてからケーブルを接続する
…というちょっとした手順が必要となる。
- まだまだ問題点も
- 対応するアダプタがまだまだ高価である・
家庭においては、地区電話局の交換機の型番によって電話番号が変わることもある・
街角においてはISDN対応公衆電話が少ない…など
© Haruhisa Hayashi 1997
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第1章・
第2章・
第3章・
第4章・
第5章
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by
はやし はるひさ